
原始の森 |Dastar10
原始の森|d_620006| 「バヤカ……子供を作ろう!」未開の森に生きる、小さな部族の長の一人娘・ヤナム。幼いころから想いを寄せていたのは、寡黙で引っ込み思案な青年・バヤカ。大人として独り立ちするために、ひとり集落を出ていくバヤカ。だがその背中を、ヤナムは黙って見送れなかった――。森を抜け、文明の光すら届かぬ場所で始まる‘ふたりきり’の生活。「いつでもいいよ(はぁと)」純真ながらも本能に従い、まっすぐ想いをぶつけてくるヤナム。生真面目なバヤカは、必死に抗うが……未知の困難と戸惑いの中、ふたりの距離は次第に近づき、ついには抗えぬ衝動の夜を迎える――。「これが愛か、それとも……ただの本能か。」原始の森で繰り広げられる、純粋で濃密な‘はじめて’の物語。